この記事では、代表的な投資信託である
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
を例に、違いを比較していきます。
どちらが絶対に正解という話ではなく、それぞれの特徴を知って、自分が長く持ち続けやすいほうを選んで行きましょう✨
もちろん、2つとも持つものありです!私も、2つとも持っています♪
オルカンとは?
オルカンは、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の愛称です。
全世界という名前の通り、これ1本で日本を含む先進国・新興国の株式へ幅広く投資可能◎
連動を目指しているのは【MSCI ACWI】という世界株式の指数。三菱UFJアセットマネジメントも、オルカンについて日本・先進国・新興国をまとめてカバーする商品として案内しています。
2026年3月末時点のMSCI ACWIは、2,500銘柄を超える企業で構成されていました。
オルカンを1本持つだけで、
アメリカ、日本、ヨーロッパ、新興国
など世界各地の企業へ分散投資できます。
どの国がこれから伸びるのかわからないから、世界全体に投資しておきたい。こういった考え方と相性のいい商品です。
S&P500とは?
一方のS&P500は、アメリカの代表的な株価指数です。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)では、このS&P500への連動を目指して運用されています。
S&P500を構成しているのはアメリカを代表する大型企業。
2026年8月末時点では、NVIDIA、Apple、Microsoft、Amazon、Alphabet、Metaなどが上位に入っています。
これからもアメリカ企業の成長に期待したい!という人が選びやすい商品です。
オルカンとS&P500の違いを比較

大まかな違いを整理してみましょう⬇️
| 比較 | オルカン | S&P500 |
|---|---|---|
| 投資対象 | 世界の株式 | アメリカ株式 |
| 地域分散 | 広い | アメリカ中心 |
| 銘柄数 | 約2,500銘柄規模の指数 | 約500社規模 |
| 日本株 | 含む | 含まない |
| 新興国 | 含む | 含まない |
| 特徴 | 世界全体へ分散 | 米国企業へ集中 |
| 向いている人 | 国を選びたくない人 | 米国の成長に期待する人 |
ここだけ見ると「分散されているオルカンのほうが安全ってことかな?」と思う方もいるかもしれませんが、オルカンも株式100%の商品なので、大きく値下がりすることはあり得ます。
投資の基本は“預金のように元本が保証されているわけではない”ってことを忘れないでいてくださいね。
オルカンも実はアメリカの割合が大きい
全世界株式だから日本、アメリカ、ヨーロッパ、中国などへ均等に投資しているようなイメージを持つと思います(私もそうでした!)
でも実際は、オルカンが連動を目指すMSCI ACWIは、企業の規模などに応じて構成比率が決まるため、現在はアメリカ企業の割合がかなり大きくなっています。
なのでオルカンを選んでもアメリカにはしっかり投資している
ということ。
S&P500はアメリカだけ。オルカンはアメリカを中心にしながら、日本やヨーロッパ、新興国などにも投資する
というイメージのほうが近いでしょう。
この違いを知ると2つの商品の性格がだいぶわかりやすくなります。
オルカンのメリット
1. これ1本で世界へ分散できる
オルカンの一番わかりやすいメリットです。
将来、アメリカよりほかの国のほうが成長した、となった場合でもその国が指数内で存在感を高めれば、構成比率にも反映されていきます。
世界全体に任せておける。
これは長期投資をする上でかなり気楽です。
2. 国を選ぶ必要がない
投資初心者が未来の勝ち組国家を当てるのは難しいもの。
というより、プロでも簡単ではありません。国の成長って、今強いかどうかだけでは決まらないんですよね。
金利、為替、人口、政策、戦争、技術革新、企業の競争力……いろんな要素が複雑に絡み合って動きます。
今アメリカが強いから、10年後もずっとアメリカが一番!と単純には言い切れません。
未来予想って、天気予報より難しいかもしれません。
これからどの国の株式市場が強くなるかを当てられるなら、多分その人はもう相当なお金持ちです(笑)
じゃあ、どこが勝つかわからないから全部持っておこう!というのがオルカンの考え方です。
このシンプルさはかなり大きなメリットだと思っています。
オルカンのデメリット
1. アメリカ以外の国も含まれる
これはメリットでもあり、デメリットでもあります。
もし今後もアメリカ株が他国より大きく成長した場合、米国100%のS&P500に比べてリターンが低くなる可能性は十分にあります。
私はアメリカ企業に集中して投資したい!
という人には、オルカンの世界分散が逆に余計に感じられるかもしれません。
2. 分散しても値下がりはする
先ほど触れたとおり、オルカンは世界株式への投資です。
世界的な株安になれば、当然オルカンも下がります。
分散されているから元本割れしにくい商品と思って買うのは少し違います。
S&P500のメリット
1. 世界を代表するアメリカ企業へ投資できる
S&P500には、世界でも存在感の大きい企業が数多く含まれています。
2026年8月末時点では、NVIDIA、Apple、Microsoftなどテクノロジー企業の影響も大きく、情報技術セクターだけで指数の約38%を占めています。
普段使っているサービスや商品を見ると、確かにアメリカ企業ばかりだな
と感じる人も多いのではないでしょうか。
2. シンプルでわかりやすい
投資先はアメリカ。
とてもシンプルです。
今後もアメリカ経済の成長を信じて長期投資する、という考えなら商品選びで迷いにくいのも特徴です。
S&P500のデメリット
1. アメリカへの集中投資になる
最大の違いはここ。
S&P500だけを持つ場合、株式部分はアメリカへ集中します。
もし長期間にわたって米国株が低迷し、ほかの地域が好調になる時代が来ればその恩恵を受けにくくなってしまいます。
これまでアメリカ株が強かったからといって、今後も同じとは限りません。
確かにアメリカは巨大企業が多く成長率も高いですが、
株式市場はずっと同じ国が勝ち続けるわけではなく時期によって強い国や地域は入れ替わります。金利や為替、景気、政治、企業の成長力など、様々な要因で流れは変わるからです。
今まで強かったから、これからも強いはずと考えたくなるのですが、投資ではこの思い込みが意外と危険。
過去の成績は参考にはなりますが、未来の成績を約束してくれるものではありません。
2. 大型企業の影響を受けやすい
S&P500は、構成されている約500社をすべて同じ割合で持つ指数ではないです。
企業規模の大きい会社ほど指数に与える影響も大きくなる仕組みなので、AppleやMicrosoft、NVIDIAのような巨大企業の値動きがS&P500全体を大きく動かすことがあります。
2026年8月末時点では、上位10銘柄だけで指数全体の約38%を占めています。
500社に分散されていると聞くとかなり広く分散されている印象がありますが、実際には上位企業の存在感がかなり大きいんですね。
つまり、S&P500は多くの企業に投資できる一方で、特に規模の大きい米国企業の影響を受けやすい指数でもあります。
結局、オルカンとS&P500はどっちを選べばいい?
ここが一番知りたいところですよね。
私は、こう考えると選びやすいと思います。
オルカンが合いやすい人
・どこの国が伸びるかわからない
・なるべく地域を分散したい
・投資先をあれこれ考えたくない
・世界全体の成長に乗れればいい
こんな人はオルカンが候補になります。
S&P500が合いやすい人
・今後もアメリカ企業の成長に期待している
・米国中心で投資したい
・世界分散より投資先を絞りたい
こう考えているなら、S&P500のほうが自分の方針に合うでしょう。
初心者ほど続けられる方を選ぶ
人間だもの、一番増える商品を選びたい!と思う気持ちはよくわかります。
当然ですよね。せっかく投資するなら増えてほしい。
投資を始めるとわかるのですが、選ばなかった商品の方が上がっている現象がどこかでくる時があるんですね。
そこで慌てて商品を乗り換えたりすると、最初に決めた長期投資の方針がどんどん崩れてしまいます。
なので、どっちが勝つかよりも、自分で決めて納得して持ち続けられる方で考えることをお勧めします💡
「そもそも新NISAではどんな投資信託を選べばいい?という方はこちらの記事も参考にしてください。→【関連記事】

※本記事は2026年9月時点の公開情報をもとに作成しています。投資信託には価格変動・為替変動などのリスクがあり、元本が保証されているものではありません。商品を購入する際は最新の目論見書などを確認し、ご自身の判断で投資してください。
